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2022.03.02
インタビュー

卒業生インタビューVol. 10 一笹本康貴さん

――まずは自己紹介からお願いします。

笹本 国際文化学部国際文化学科、2016年3月卒業の笹本康貴と申します。僕は高校が法政二高なので、休学期間を含めるとトータルで8年間法政にお世話になりました。

現在は、会社経営(re株式会社)をしています。具体的にはマーケティング領域のお仕事で、様々な企業のマーケティング戦略の立案や、広報の支援・サポートなどをさせていただいています。

――高校、大学と休学期間含め8年間法政に在学してきたなかで、今のご自身の仕事に活かされている経験や学びを教えてください。

笹本 法政に8年間お世話になって一番得たこととしては「自由さ」です。学業や校外活動も含め、本当に自由にいろんなことを経験させていただきました。

例えば、僕自身は1年間大学を休学し、企業でのインターンシップという形で丸々1年間、社会人を経験しました。この経験は、法政大学が柔軟に受け入れてくれたからこそ貴重な学びを得る時間になりました。

そのときのインターンでは、仲間と共に働く価値やお客様やバックヤードの方が居てこそ仕事が回っていくことを身を持って体感しました。人の大切さを学んだことで、頼まれごとにおいて「ノー」と言わず、何事も最大限取り組もう!という姿勢が身につきました。仕事で無理難題をいただいたとしても、まず「わかりました」って言って。要望のうちの「10はできないけど頑張ったら7までいけますが、残りの3は厳しそうです」みたいな伝え方をします。最初から「できる・できない」っていう風に極端に断らないことを大事にしています。

また、今はコロナ禍で大変な環境下だと思いますが、そんな中で何ができるのかっていうことを、自由さをもって考えています。

――SAでカナダに行かれたとのことですが、そのときのお話についてもお聞かせください。

笹本 SAを通じてカナダのトロントに行かせてもらったのはすごくいい経験でした。

僕の両親、特に父は「大学は4年間で卒業して大手に就職をしなさい」という人だったんですね。僕はそういう家庭環境で育ったのでそれが当たり前だとずっと思っていたんですけど、カナダの留学を通じて「自分よりも年上の人たちがいろんな国から集まってるんだな」とか「会社に勤めてたけどそれを辞めて、語学を学んでいる人たちの集まりもあるんだな」という多様性を学びました。

大学って別に4年間じゃなくてもいいんだと思えたので、時間を作ってでも自分が知りたいことだとか興味を持ったことを探求しようと考えるようになりました。

――学生時代と今のご自身を比較して、どこが一番成長したり変わったりしたと思いますか?

笹本 1つ挙げるのであれば、ちゃんと自分で決めて進む力が、学生のときと現在とでは大きく違うかなと思います。わかりやすく言うと、大学試験があったり就職活動があったりとか。

学生までは基本的に、誰かしらがゴールを提示してくれると思うんですが、社会人になると正直、誰もそのゴールを設定してくれない。僕自身は社会人になって、自分で決めて進まなければならないことに直面する機会が多かったです。

学生時代では「自由さ」を得たことで、いろんなこと対して興味関心が持てました。その上で、社会人になってからは「これをいつまでにやってみよう」って、自分でゴールや目標設定をして進むことができるようになったと思います。

――その目標に関してですが、今後のキャリアプランや目標は具体的にはどのようなものなのでしょうか?

笹本 「生き生きとした人材」を世の中にもっともっと多く輩出していきます。具体的には、仕事を全力で頑張っている一方で充実したプライベートを送っているような人です。

今、人生100年時代って言われているので、100歳まで生きるって考えたとき、もっともっと自分自身がやりたいことやなりたい状態を目指して生きていく人が世の中にたくさんいたらいいなと思っていて。そのためにはまず、自分自身が生き生きした人材になることを目標にしています。

そして、友達とか家族とか自分の身の回りの人たちも僕の会社で働くと生き生きできるよって言えるような企業を作りたいなと思っています。

――現在取り組まれているマーケティングの分野でこういうことをしたいというのが目標というよりは、生き方全体で目標を設定している感じですね。

笹本 そうです。僕は今たまたまマーケティングをやっているだけであって、もしかしたら来年はデザインをやっているかもしれない。時代の流れに応じて適応する必要性があると思うんですよね。今この瞬間を切り取ると、マーケティングというものを通じてお客様に価値提供していますけど、もし来年お客様が違うものを求められるのであれば、そこに適応します。

――では、コンサルティングの仕事をするときに笹本さんが軸にしていることや、心がけていることについてお伺いしたいです。

笹本 コンサルティングさせていただく対象がお客様なので、お客様が求めているものを適切に提供することを心がけています。それが組織課題なのか売り上げの向上なのかはお客様によって変わるかなと思うんですけど。自社でいうと、我々に何ができるのか、我々がどのリソースをどうやって提供し問題を解決するのかっていうところに焦点を当てています。

――そうやって会社の業績があがったり、働き方が前向きになったりして、最終的にうまくいくというところにつながるんですね。

笹本 そうですね。だから、まずはお客様の課題解決をすることと、私も含め自分自身がその仕事を通じてどうありたいかという両側面で考えています。

――お客様から言われたことで、嬉しかった言葉はありますか。

笹本 企業として当たり前のことですが、成果がしっかりと出たことに関して感謝をされることは嬉しいです。あと、我々はコミュニケーションと信頼関係を大事にしているので、「一緒に仕事ができて良かったです」というお声をいただくときはすごく嬉しいですね。

――最後に、今の大学生に向けたメッセージをお願いします。

笹本 法政大学って環境がとっても自由ですごく素敵な場所だなって思うので、学生の皆さんは自由な環境でチャレンジをし、自らチャンスをつかむ努力をしてほしいです。

自由ってとてもいいことなんですけど、その一方で規制をされるから生きやすい側面があるのも事実です。自由な環境をどう生かすかどう殺すかは本当に学生さん次第。自由の中に意志や目標を持つことは絶対的に大事だと思います。自分の興味関心があることは何か?何が好きで嫌いなのか?一度きりの人生どうありたいのか?など、自分と対話する時間を持つ。そして、自分と向き合った結果見つかった「自分が求めているもの」を目標に掲げ、果敢にチャレンジをする必要があると思います。

チャンスはぶっちゃけ、世の中にたくさんあります。だからこそ、チャンスをいかに掴むかという姿勢で日々を過ごすことや、チャンスをつかむ努力を惜しまないことは、学生生活はもちろん、それ以降の社会人生活にも大きく寄与してくるはずです。コロナ禍で様々な制約があるかと思いますが、その中でも必ずチャンスはあります。それをどう掴むのか、どう活かすのか、を考えながら貴重な学生生活を楽しんでほしいです。